ホスピタルクラウンin防衛医大病院

防衛医大の小児科でクラウンニング(ピエロの遊び)をさせてもらった時のことを書きたい。

毎年防衛医大の学園祭に舞台出演させてもらっていたが、その年は防衛医大のスタッフの方に小児科の中でパフォーマンスをしてもらいたいと依頼がきた。外でショーを見に行きたくてもいけない子供達に見せたいというのだ。

学園祭の舞台のショーが始まる前に小児科に伺った。老人ホームなどの施設に行って、ベットの横まで行き、風船を作ったり、話を聞いたりしたことはあったのだが、小児科は初めてだった。

今回は各部屋に訪れるのではなく、小さいホールのところに子供達が来てくれるとのこと。僕は風船をたくさん用意して待った。そそして徐々に子供が集まってきた。

車いすに乗っている子、点滴のスタンドを一緒に持ってくる子、頭にヘルメットみたいのをつけている子、色々な子がゆっくりゆっくり僕に近づいてきてくれた。でもそこには笑顔はなかった。

僕は最初に握手しにまわった。そして一人一人に違うバルーンアートを作って行った。徐々に子供に笑顔が出てきた、僕はいつものピエロの遊びやマジックをやったが、室内の場所柄、大きい芸はできないのですぐにネタは尽きてしまった。

でも子供達はまだ見たいという顔でこっちをみていた。そこからはずっとアドリブで子供達に近寄っていろいろなことをした。

全員とは言わないが、ほとんどの子供達が声を出すまで笑ってくれた。

最後に子供達全員と握手して別れた。子供達は外には出られないけど我慢して治療している。

僕がつくった笑いが治療に直接役立つとは思わない、でも子供達に病院の外に出れたら、楽しいことがたくさん待っているんだよ、ということは教えてあげられたと思う。

今度は病院の外で一緒に遊ぼう!!